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玉陵(たまうどぅん / Tamaudun)
Overview (history, characteristics, attractions)
玉陵は沖縄県那覇市首里にある琉球王国第二尚氏王統の陵墓(りょうぼ)で、1501年(または16世紀初頭)に尚真王ないし尚清ら王家のために造られたとされる石造の王家墓所です。琉球伝統の葬制を今に伝える遺構で、石造の墓室が三基並んだ独特の構造や、琉球と中国の影響を受けた建築様式が特徴です。
第二次世界大戦(沖縄戦)で一部が被災しましたが、戦後に保存・復元が進められ、現在は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一部として世界遺産に登録されています。王家の歴史や琉球独自の文化・信仰を学べる貴重な史跡で、静けさと厳かな雰囲気が魅力です。
Highlights
- 三基の墓室(石造の納骨施設):直線的に並んだ墓室の石組みや入口の造作、石材の積み方など、当時の技術や意匠を観察できます。
- 石塀・門・参道:赤瓦の屋根が並ぶ首里の景観と調和した参道や石造の塀、門構え。写真映えするポイントが多いです。
- 展示・解説:敷地内の案内板や資料展示で玉陵の歴史、墓制や琉球王家の系譜について分かりやすく学べます(施設により展示内容は変わることがあります)。
- 周辺の歴史景観:玉陵は首里城(首里城公園)や園池泉(しきなえん)などと近接しており、首里の歴史的風景を一緒に回れる点も見どころです。
Access (nearest station, transportation, etc.)
- 公共交通:ゆいレール(沖縄都市モノレール)「首里駅」下車、徒歩で約10〜15分。駅からはやや坂道を上るルートになります。
- バス:那覇バスターミナル方面や空港からの路線バスで「首里」や「守礼門前」などのバス停で下車、徒歩でアクセス可能です(路線により下車停留所が異なるため事前確認を推奨)。
- 車・タクシー:那覇市内からタクシーでアクセスしやすく、観光の合間に立ち寄るのに便利です。周辺に観光客用の駐車場や路上駐車規制があるため、指定の駐車場を利用してください。
- 徒歩圏の観光ルート:玉陵は首里城公園や識名園(しきなえん)へも近く、徒歩や短距離の移動で複数スポットを回れます。
Estimated stay (estimated time required)
見学のみでおおむね30〜45分程度。周辺の首里城公園や史跡と合わせて回る場合は半日〜1日を見込むとゆっくり見学できます。
Nearby spots
- 首里城(首里城公園):玉陵から徒歩圏。琉球王国の政治・文化の中心だった史跡。
- 識名園(しきなえん):琉球王朝の別邸庭園。庭園の散策と合わせて訪れるのがおすすめ。
- 守礼門周辺・首里の町並み:伝統的な町家や土産店、飲食店が点在。
- 沖縄県立博物館・美術館(やや離れるが車でアクセス可):琉球の歴史や文化を体系的に学べる。
Things to be aware of (crowds, manners, seasonal precautions, etc.)
- 礼節を持った行動:玉陵は王家の墓所であり、観光施設であると同時に供養の場でもあります。大声で騒ぐ、碑や構造物に触る・登るなどの行為は避けてください。
- 撮影制限:建物内部や一部エリアでは撮影が禁止されている場合があります。施設内の掲示や係員の指示に従ってください。
- 足元に注意:敷地内は石畳や階段、段差があるため、歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。雨天時は滑りやすくなります。
- 混雑時期:ゴールデンウィーク、夏休み、紅葉の時期や週末は混雑することがあります。ゆったり見学したい場合は平日や朝早めの時間帯を選ぶとよいです。
- 気候対策:沖縄は夏は非常に暑く日差しが強いので、帽子・飲み物・日焼け対策を。冬も温暖ですが風が強い日があるため上着を用意すると安心です。
(参考)玉陵は歴史的・文化的価値の高い史跡です。訪問の際は周囲の自然や建造物を傷めないよう配慮し、現地の案内表示や係員の指示に従ってください。

