目次
概要(歴史・特徴・魅力)
知床五湖(しれとこごこ)は、北海道斜里町(しれとこ・しゃりちょう)にある五つの小さな湖の総称で、知床半島の豊かな原生林の中に点在しています。知床は2005年にユネスコ世界自然遺産に登録されており、知床五湖はその自然景観を身近に体感できる代表的スポットの一つです。
特徴としては、原生林と湖面に映る知床連山(とくに羅臼岳など)の美しい景観、四季ごとに変化する自然、そしてヒグマをはじめとする豊かな野生動物の生息が挙げられます。遊歩道や高架木道が整備されており、比較的短時間で自然散策が楽しめるのも魅力です。
見どころ
- 高架木道(こうかもくどう):安全に整備された見学ルートで、原生林と湖を気軽に観察できます。初心者や家族連れに人気。
- 第一湖〜第五湖の風景:湖ごとに表情が異なり、鏡のように山が映る静かな水面は写真スポットとして絶好。
- 知床連山の眺望:晴れた日には羅臼岳や周辺の山並みが湖面に映り込み、雄大な景観が広がります。
- 野生生物の観察:季節によってはエゾシカ、キツネ、そしてヒグマなどの痕跡を見ることができます(遭遇には十分注意)。
- 四季の表情:春の新緑、夏の深緑とヤマブドウやベリー、秋の紅葉、冬の雪景色と氷結—どの季節も違った魅力が楽しめます。
アクセス(最寄り駅・交通手段など)
- 最寄り鉄道駅:JR釧網本線「知床斜里駅(しれとこしゃりえき)」。駅から知床五湖までは公共交通機関(路線バス・観光バス)が運行していますが、便数は季節によって変動します。
- 路線バス・観光バス:夏期は観光シーズンに応じて斜里町やウトロ方面からの臨時便やシャトルが増便されます。時刻表は事前に確認してください。
- 車:レンタカーや自家用車が最も便利です。斜里町中心部やウトロ温泉から現地駐車場まで行くことができます(所要時間は出発地や道路状況による)。現地の駐車場利用方法や料金は季節で変わることがあります。
- タクシー:斜里駅やウトロからタクシー利用も可能ですが、距離・時間によっては費用がかかります。
- 注意点:公共交通は冬季・早春に本数が少ないことが多いため、訪問時期によっては車でのアクセスを検討してください。
滞在目安(所要時間の目安)
- 高架木道のみ見学:30分〜1時間程度(ゆっくり写真を撮ったり解説パネルを読む時間を含む)。
- ガイド付きの自然散策(五湖巡り・低地の散策路):1.5〜3時間程度(ツアーによる。安全説明や野生動物対策を含む)。
- ゆっくり散策+周辺施設利用(フィールドハウスで展示を見たり休憩する場合):2〜4時間程度。
近隣スポット
- 知床世界遺産センター(ウトロ):知床の自然や成り立ちを学べる展示施設。車でのアクセスが便利。
- ウトロ温泉:知床観光の拠点となる温泉地。宿泊や温泉で疲れを癒せます。
- オシンコシンの滝:ウトロ方面にある滝で、車で立ち寄りやすい観光スポット。
- 知床峠(しれとことうげ):天候が良ければ知床連山の眺望を楽しめるドライブスポット(冬季閉鎖区間あり)。
- クルーズ・知床岬ツアー:海側から知床半島を巡る観光船で、海洋生物や断崖絶壁の景観が楽しめます(季節運航)。
注意点(混雑・マナー・季節の注意など)
- ヒグマ対策:知床五湖周辺はヒグマ生息地です。低地の散策路(地上のルート)へ入る場合は、ガイド同行が必要な期間や区域があります。必ず看板やスタッフの指示に従い、むやみに立ち入らないでください。
- ルール厳守:遊歩道・高架木道から外れない、餌付けやゴミを捨てない、野生動物に近づかないなど基本的なマナーを守ってください。
- 季節ごとの装備:夏は防虫(蚊・ブヨ・マダニ)対策、動きやすい服装と歩きやすい靴を。春秋は冷え込みや霧が出やすく、冬は雪や凍結で滑りやすいため防寒・滑り止めが必要です。
- 天候・視界:知床は天候が変わりやすく、霧や雨で景色が見えないことがあります。計画は余裕を持って立て、現地の情報(フィールドハウスや駐在の案内)を確認してください。
- 混雑:夏の観光シーズンや連休は混雑します。駐車場が満車になることや、ガイドツアーが満員になることがあるため、早めの到着や事前予約をおすすめします。
- ドローン・撮影:国立公園内や世界遺産区域ではドローンの使用や商用撮影が制限されている場合があります。事前に確認・許可を取得してください。
- 設備:現地のトイレや売店は限られることがあるため、飲み物や必要なものは事前に用意しておくと安心です。
訪れる際は、自然と共生するという視点で行動すると、より安全で充実した観光ができます。最新の交通情報や入園ルールは、斜里町や知床五湖の公式サイト・フィールドハウスで事前にご確認ください。