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概要(歴史・特徴・魅力)
しまなみ海道は、本州・尾道(広島県)と四国・今治(愛媛県)を結ぶ全長約70kmの自動車・自転車・歩行者道付きの海峡横断ルートです。正式名称は西瀬戸自動車道(西瀬戸自動車道・しまなみ海道)で、1999年に全線開通しました。瀬戸内海に浮かぶ島々を橋で結び、大小の橋や海、島の集落、段々畑、柑橘畑など美しい景観が続くため、サイクリングの聖地として国内外から人気があります。
特徴は、車道とは別に整備された自転車歩行者道や、島ごとに異なる景観・グルメ・温泉が楽しめる点。瀬戸内の穏やかな海と多島美、橋のスケール感、地元産の海産物やレモンなどの特産品が魅力です。
見どころ
- 尾道スタート風景:尾道水道と古い町並み、猫の路地(猫の細道)、千光寺公園からの眺望。
- しまなみの橋群:多々羅大橋をはじめ、各橋からの海と島々のパノラマは絶景(撮影スポット多数)。
- 島ごとの特色:大三島(大山祇神社・島の歴史と自然)、伯方島(伯方の塩関連施設)、生口島(レモン畑・平山郁夫美術館)など。
- サイクリングロード:海沿いのアップダウンや橋の走行、サイクリング専用の案内標識と休憩所。
- グルメ:シーフード(牡蠣や鯛)、伯方の塩を使った料理、島の柑橘(レモン・みかん)を使ったスイーツ。
- 温泉・宿泊:今治・尾道をはじめ各島の宿泊施設や温泉で疲れを癒せる。
アクセス(最寄り駅・交通手段など)
- 鉄道
- 尾道側の起点:JR山陽本線「尾道駅」。尾道駅からサイクリングロード入口(渡船場や橋の起点)へは徒歩またはレンタサイクルで移動。
- 広島方面から:JR広島駅から山陽本線(快速・普通)で尾道駅まで約50分~1時間(便による)。
- 四国方面の終点:JR予讃線「今治駅」からアクセス(今治側へ下るルート)。
- 車
- 尾道IC(山陽自動車道)や今治ICからアクセス可能。島内は橋で直結されているが、観光シーズンは駐車場が混雑する。
- 飛行機
- 最寄り空港は広島空港/松山空港。空港から広島市内や今治・尾道方面へバス・電車で移動。
- フェリー・渡船
- 尾道周辺には短距離の渡船や観光船があり、町歩きと島巡りのアクセントに使える。
- レンタサイクル
- 尾道側・今治側ともにレンタサイクル店(一般自転車、クロスバイク、電動アシスト、スポーツタイプの貸出)が充実。主な貸出拠点は尾道駅周辺やONOMICHI U2、今治側のサンライズ糸山など。
滞在目安(所要時間の目安)
- 短時間観光(尾道まち歩き+近隣島の一部):半日~1日
- 日帰りサイクリング(尾道→向島・因島など一部区間往復):1日(体力により区間を調整)
- 尾道→今治 完走(約70km):自転車で本格的に走る場合1~2日(体力・速度により変動)。電動アシスト利用なら1日で可能な場合もあり。
- のんびり島巡り・宿泊含む:2~3日
近隣スポット
- 尾道市内:千光寺公園、尾道本通り商店街、猫の細道、尾道ラーメンの店
- 向島・因島:向島の海岸線、因島のはっさく屋(柑橘関連)、因島水軍城周辺
- 生口島(瀬戸田):レモン公園、平山郁夫美術館、耕三寺
- 大三島:大山祇神社(国宝・重要文化財多数)、島の神話と歴史を感じるスポット
- 今治側:糸山公園・サンライズ糸山(サイクリング拠点)、今治城、タオル美術館
- 近隣都市:福山(鞆の浦や福山城)、広島市(原爆ドーム、宮島)などから日帰りも可能
注意点(混雑・マナー・季節の注意など)
- 混雑時期:ゴールデンウィーク、夏休み、週末はサイクリストや観光客で混雑。レンタサイクルの事前予約を推奨。
- 天候・風:瀬戸内海は天気が変わりやすく、海風が強い日(特に橋上)は危険。強風や雨天時は無理をしない。
- 安全装備:ヘルメットの着用(レンタルもあり)、前後ライト、予備チューブ・携帯工具を携行。夜間走行は避けるのが無難。
- 交通マナー:歩行者や地方の車両との共存に注意。橋の昇降路は勾配が急な箇所もあるため速度管理を。自転車は左側通行、歩行者優先を遵守。
- 橋の構造:一部橋は自転車歩行者道が高所で風当たりが強く、橋ごとに上り坂が続く場所がある。体力・装備を考えてルートを設定。
- ゴミ・環境:飲食ゴミは基本的に持ち帰る。島のゴミ処理設備は限られているためマナーを守る。
- トイレ・補給:島ごとにコンビニや飲食店はあるが数は限られる。水分・補給食は余裕を持って携帯を。
- 宿泊・駐車:観光シーズンは宿・駐車場が早く埋まるため事前予約を推奨。車での長時間駐車は料金や規則を確認。
- 保険・連絡:万一に備えて自転車保険や旅行保険を確認。携帯の電波は概ね問題ないが、場所によって弱い箇所がある。
しまなみ海道は風光明媚でアクセスも良く、サイクリング初心者から上級者まで楽しめるルートです。体力や天候、装備に合わせて無理のないプランで、瀬戸内の風景と島の食をゆっくり味わってください。