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概要(歴史・特徴・魅力)
原爆ドーム(正式名称:広島平和記念碑(原爆ドーム))は、1915年にチェコ出身の建築家ヤン・レッツェル(Jan Letzel)によって設計された「広島県産業奨励館」の遺構です。1945年(昭和20年)8月6日に投下された原子爆弾の爆心地に近い場所で被災し、外壁とドームの骨組みだけを残して崩壊した建物がそのまま保存されています。
1996年には「広島平和記念(原爆ドーム)」としてユネスコ世界遺産に登録され、戦争と核兵器の悲惨さを伝える象徴的な遺構となっています。朽ち果てたレンガと鉄骨の姿は見る者に強い印象を与え、平和への祈りと記憶を継承する場として国内外から多くの人が訪れます。
見どころ
- 外観の観賞:モトヤス川(元安川)越しに見る原爆ドームの全景は写真撮影でも人気。レンガの割れ目、むき出しの鉄骨フレームが当時の状況を伝えます。
- 平和記念公園との一体感:原爆ドームは平和記念公園の北端に位置し、慰霊碑や祈りの場と合わせて巡ることでより深い理解が得られます。
- 情報パネル・解説:現地の案内板や周辺の展示で被災状況や修復・保存の経緯を学べます(英語表記もあり)。
- 時間帯の違い:早朝や夕暮れ時は観光客が少なく、静かな雰囲気の中で見学できます。8月6日の平和記念式典時は特別な厳粛さがあります。
アクセス(最寄り駅・交通手段など)
- 最寄り電停:広島電鉄(路面電車)「原爆ドーム前」電停。電停から徒歩数分で到着します。
- JRから:JR広島駅からは路面電車で約15分、または徒歩で約20〜30分。路面電車は分かりやすく本数も多いため便利です。
- 空港から:広島空港からリムジンバスで広島バスセンターへ、そこから路面電車またはバスでアクセス可能。所要時間はトータルで約1時間〜1時間30分程度。
- 車:周辺は駐車場が限られ、観光ピーク時は混雑します。公共交通機関の利用を推奨します。
滞在目安(所要時間の目安)
- 原爆ドーム(屋外観覧)のみ:20〜30分
- 平和記念公園とあわせて巡る場合:1〜2時間
- 平和記念資料館(博物館)を含める場合:2〜3時間以上
近隣スポット
- 広島平和記念資料館(原爆の記録を展示。徒歩圏内)
- 平和記念公園(慰霊碑、祈りの場、芝生広場)
- 原爆の子の像(千羽鶴で知られる慰霊像)
- 平和の鐘、原爆死没者名簿(慰霊の場)
- 広島城(車・路面電車で約10分)
- 縮景園(庭園、徒歩または路面電車で約15分)
- 宮島(厳島神社):広島からフェリーで約30〜60分(観光の定番コース)
注意点(混雑・マナー・季節の注意など)
- 敬意を持って:原爆ドームは追悼と平和の象徴です。大声での会話や騒ぐ行為、ふざけた写真撮影は避け、静かに見学してください。
- 写真撮影:外観の撮影は一般に可能ですが、他の参拝者や慰霊の場を配慮して撮影しましょう。特別な行事時には撮影制限や立入制限がある場合があります。
- 平和記念式典(8月6日):毎年式典が行われるため、周辺は早朝から大変混雑し、交通規制や一時立入制限がかかります。式典参加や見学を計画する場合は事前確認を。
- 天候・季節:広島の夏は蒸し暑く、熱中症のリスクがあります。夏季は帽子・水分補給を忘れずに。冬は風が冷たく感じられるため防寒対策を。
- 保存・保全上の制約:原爆ドームは保存対象のため内部には入れません。近接して構造物に触れることも制限される場合があります。
- バリアフリー:平和記念公園周辺は比較的平坦で車椅子でも回りやすいですが、混雑時は移動に時間がかかることがあります。必要に応じて事前にルートを確認してください。

