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概要(歴史・特徴・魅力)
長崎平和公園(長崎県長崎市)は、1945年8月9日の長崎原爆投下で被災した浦上地区(うらかみ)周辺に設けられた追悼と平和のための公園です。戦後の復興と献花・慰霊の場として整備され、1955年(昭和30年代)に平和祈念像(北村西望作)を中心に公園として整備されました。公園内には慰霊碑や平和の鐘、世界各国から寄せられた平和を願う彫刻やモニュメント、長崎原爆資料館や原爆落下中心地の碑などが配置され、被害者の慰霊と核兵器廃絶・恒久平和のメッセージを強く発信しています。
見どころ
- 平和祈念像(平和の像):北村西望による高さ約10mの像。右手は原爆の脅威を天へ指し示し、左手は地上の平和を示すという象徴性があり、長崎平和公園の象徴です。
- 平和の鐘・平和の泉:祈りと反省の場として設置された鐘や、被爆者や犠牲者を忍ぶための泉。訪問者が実際に鐘を鳴らせる場所もあります(マナーに配慮の上で)。
- 原爆落下中心地の碑(原爆落下中心地):爆心地を示す碑。公園から徒歩圏内にあり、被爆の中心点を確認できます。
- 長崎原爆資料館:被爆の実相を伝える展示が充実。写真や遺品、被爆の記録から歴史を学べます(別途見学推奨)。
- 世界各国からの平和像や慰霊碑:国際的な平和メッセージが集まっており、各国の造形表現を見ることができます。
- 平和祈念式典(毎年8月9日):原爆の日には追悼式典が催され、多くの参列者が献花や黙祷を行います(一般参列可)。
アクセス(最寄り駅・交通手段など)
- 路面電車(長崎電気軌道):JR長崎駅から路面電車(市内電車)で「原爆資料館」または「平和公園」停留所下車、徒歩すぐ。JR長崎駅から所要約10〜15分程度です。
- JR・徒歩:JR長崎駅から徒歩の場合は約30〜40分(距離にして約2〜3km)です。
- 長崎空港から:空港リムジンバスで長崎駅へ(所要約40〜50分)、長崎駅から路面電車利用が便利です。
- 車・駐車場:周辺に有料駐車場あり。観光シーズンや式典時は混雑するため公共交通機関利用を推奨します。
滞在目安(所要時間の目安)
- 公園のみ:30分〜1時間(像や碑を見て回る程度)
- 公園+原爆資料館:1.5〜3時間(資料館をじっくり見る場合は2時間前後)
- 周辺の浦上天主堂や出島・グラバー園なども含めた観光:半日〜1日
近隣スポット
- 長崎原爆資料館:公園に隣接。被爆の記録を体系的に学べます。
- 原爆落下中心地の碑:公園から徒歩数分の位置にある碑。
- 浦上天主堂(浦上教会):被爆で大きな被害を受けたカトリック教会。再建された建物や周辺の史跡を見学できます。
- 出島・グラバー園・中華街(新地中華街):長崎港周辺の主な観光地。公園からはバスや路面電車で移動可能。
- 長崎歴史文化博物館:長崎の歴史や文化を学べる施設。
注意点(混雑・マナー・季節の注意など)
- 追悼の場としてのマナー:公園は追悼・慰霊の場です。大声で騒ぐ、走り回る、指定区域での飲酒などは控え、献花や黙祷を行う参拝者への配慮をお願いします。写真撮影は可能ですが、慰霊行為の妨げにならないよう配慮してください。
- 混雑:毎年8月9日の平和記念式典時は多くの参列者と報道関係者で混雑します。また、ゴールデンウィークや夏休みは観光客が増えます。混雑を避けたい場合は平日朝の訪問を検討してください。
- 天候・季節:夏は強い日差しと高温多湿になるため帽子・飲み物の準備を。冬は海風で冷えやすいので防寒対策を。野外のため雨具もあると安心です。
- バリアフリー:主要な通路は舗装され車椅子での移動が可能ですが、一部に勾配や段差があるため事前に確認すると安心です。
- ゴミ・喫煙:公園は清掃が行き届いています。ゴミは持ち帰るか所定の場所へ。喫煙は指定場所で行ってください。
長崎平和公園は被爆の歴史に向き合い、平和について考えるための重要な場所です。訪問の際は歴史的背景と追悼の意を忘れず、静かに見学してください。
